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美しき直島

Gw中の4日、直島にいってきました。今回は急に決まったので、何の準備もしてなくて行き当たりばったりでいったのですが、とても気持ちよい時間を過ごすことができました。

さすがにGwでとんでもなく混んでいて、島に着いた途端に「地中美術館は2時間待ちです〜」とのこと。とりあえず家プロジェクトのほうにいきました。
角屋から廻ったのだけれど、それぞれとても素晴らしかったのはいうまでもなく、とても刺激的でした。金座がしまっていたのは残念でしたけど。

でもそのかわり素敵な出合いがありました。金座に行く途中のとあるお宅で、裏庭の木戸の間からとてもりっぱなつつじの樹が見えて、それがあまりに見事だったのと、風に揺れる暖簾が涼しげで雰囲気がよかったので、ちょっと失礼して、写真を撮っていました。するとそのうちのご主人が「よかったら表から観てやってください」と声をかけてくださいました。お言葉に甘えて表から入らせていただいたのですが、ご自分で手入れされているという庭は表側も本当に美しく、裏庭まで開け放してあったお宅もそこここの意匠が素晴らしくて、そこだけ時間がゆーったりと流れているような感じでとても感動してしまった。日本家屋とはあんなに美しかったのですね。着物を着て暮らしたくなる、そんな雰囲気。風の通りの良いお宅は静かで、明るくて、本当に気持ちが良かった。ご主人も穏やかで、見ず知らずのわたしたちを中に招き入れ、話をしてくださったのが心に残りました。

しかし今回何より直島のよさはなんなんだろう?と考えてしまいました。アートの島だから?それはもちろんなんですけど、それだけではない心地よさ。
食べるところがほとんどなくて、小さな酒屋さんに入ってたった二つだけ残っていたパンを買いながらおばちゃんがにこやかに話しかけてくれる、そのパンをバス停でかじっていたとき、体中に風が吹き抜けるような感じがしました。にこにこしている自分がいる。廻りを見るとみんな地図をみながらゆっくり歩いてる。
まるやの横を通るとカレーのものすごくいい香りがして、ふと給食を思い出す。「鼻の穴が5倍に膨らみそう」といいあって笑う。
街角にさり気なく活けられた草花、涼しげな暖簾、あちこちに小さな発見がある。
それでいて「直島まんじゅう」なんてものはなにもない、大きな看板も、立派に整備された港も、たくさん人を運べる大きなバスもない。この「ない」感じがいいのだろう。
あくまでもわたしたちは美しい直島で、美を自然に友として暮らす人々の中にちょっとお邪魔させていただいてるんだなあって、そんな気がしています。そしてそれが心地よいのはあの島の人々が「おかえり」って帰省してきた知り合いを迎えるみたいにして、わたしたちを迎えてくださるからでしょう。また帰らなくちゃ。
次は地中美術館と金座と、まるやのカレー(笑
それとつつじの庭のご主人にまたお会いしたいな。
by luna_lunair | 2005-05-06 21:39 | 宝石箱


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